浮遊ケーソンの動揺を低減し、作業時の安全性を向上、稼働率の改善による生産性向上を目指す
防波堤等に用いられるケーソンの曳航・据付作業は、波浪の影響を受けやすい工種のひとつです。特に、波の静穏な日が少ない外洋では、波の周期と同調して浮遊ケーソンが大きく動揺する問題があります。そこで、浮遊ケーソンの波浪による動揺の低減技術として、簡単な直方体型の薄いフリューム式減揺タンクをケーソン天端に直交する形で上下2段に設置し、タンク内の水の移動によりケーソンの回転軸方向の動揺(ロール、ピッチ)を低減する技術を開発しています。茨城港常陸那珂港区で実物の巨大ケーソン(8000t級)に減揺タンクを搭載し、実海域における不規則波中での浮遊ケーソンの動揺低減効果を確認し、本技術の効果を実証しました。